漢方ブログ
第64話 目の疲れと重苦しさの背後に副鼻腔炎
2011.11.08
60代のAさんは昔から右肩こりと右目の疲れとかすみ目、しかも重苦しさに困っていました。ひどくなると、眉間や目の下まで重苦しさは広がり、悩んでいました。さらに、血の混じったタンを出すこともあり、不安な毎日を過ごしていました。これらは、目から来ている疲れもありますが、実は背後に副鼻腔炎をもっていることを意味しています。鼻の症状が悪化、つまり前頭洞・篩骨洞・蝶形骨洞の副鼻腔炎によって顔の重苦しさが出てくることになります。タンに混じる血も鼻の炎症によるものです。
当然の如く、Aさんの目の症状や肩こり、血痰は副鼻腔炎の漢方薬で良くなりました。目の症状を訴えて患者さんが来ても、鼻で治療する判断ができなければ、・・・・漢方の弁証以前の問題です。