漢方ブログ
第75話 1歳1カ月の幼児の40度の発熱 1日で解熱
2012.09.15
呼吸は荒く、口呼吸で、ハーハーと息づかいが聞こえる。時折、咳をするが、そのたびに泣いている。タンは切れにくく、粘たんで、呼気も膿んだような生臭さをふくんでいる。熱が下がらないと、保育施設にも預けられず、仕事ができないと母親は困惑している。夜も安眠できないのだろう、母親も疲れ切った様子である。幼児について、食欲はあり、水分もよく飲み、汗もかなりかいている。時折の咳で泣くのは、咽痛のためである。肺炎かとも思ったが、肺炎であってもなくても、漢方では一緒である。粘たんがあるので、鼻の様子をみると、黄緑ががった鼻汁がうっすらとうかがえる。咽痛、鼻汁、咳、汗、高熱から扁桃腺からの発熱であり、陽明経証である。まず、1剤を飲ませることにする。目の前で、何のためらいもなく飲んでしまった。2時間後には、38度に下がり、また1服。6時間後には、平熱にもどる。あとは、鼻、のどの調理をして、完治した。