漢方ブログ
子宮ポリープ・人工授精失敗を乗り越え、漢方薬服用後2ヶ月で妊娠
2020.02.18
不妊症 41歳 163㎝ 58㎏ 女性 令和元年9月26日来店 28歳からシカゴ在住
この方は7年前に卵巣嚢腫を患い(生理痛はひどかった)、令和元年5月に子宮ポリープがわかった。
2か月前に人工授精を受けるもうまくいかず、ホルモン剤も使用しましたが、不安なので針治療を5か月受けています。最初の3か月は週2回、後半は週1回で現在まで受けています。
わざわざアメリカから当店に相談に来られたのは、昔祖母が当店の漢方で治療したことがあったからとのこと。
生理は24日周期で、生理7日前から立っているのがつらいほど腰痛が起こり、生理3日目まで痛みます。排卵痛は2日あります。生理前には便秘(7日に1回)とひどくイライラすることがあります。9月の生理は24日からでした。
手足は冷え、会社では研究職で座っての仕事も多く、腹巻をしていても寒く、足はむくみやすい。
夜は、22時に床にはいりますが、1時にはトイレに立ち、それから寝付けないことがあります。3時には1時間ほどウトウトして5時には起きなければなりません。
ところが、土・日には眠りがいつもよりいいと言います。
主な問題点
- 排卵痛が2日ある
- BBTがギザギザである
- 経管粘液に粘りがある
- 低温層から高温層への移行が遅い
- 高温期が少し低め
以上があります。
漢方では患者様の状態を判断することを弁証といいます。弁証がしっかりしていなければ、何か月も何年も漢方薬を飲んでも効果はありません。漢方薬は長く飲まなければならないというのが一般に言われていますが、それは間違っています。1か月か2か月も服用しますと、必ず、良い兆候が出てきます。つまり1か月飲んでも何も反応がないようなら、薬が違っている可能性があります。
令和元年9月26日 漢方薬投与
令和元年10月17日LINEで問診。排卵痛が1日のみとなり、イライラ、不眠も減りました。経管粘液も増えています。
- BBTがギザギザである
- 低温層から高温層への移行が遅い
- 高温期が少し低め
以上を今回の改善目標にし、漢方薬の内容を少しだけ変えました。
「40歳を過ぎても生理がある間は大丈夫、内膜をフカフカのベッドにして妊娠できるようにします。」と話しました。
令和元年11月18日(この日は2回目のLINEで直接顔を見て話しました)
10月31日から高温層に入り現在高温期が続いているとのこと。「まだ日本の母親には安定するまで話さないでおきたい。」と喜びを噛みしめておられた。
【Aさんの不妊手記】
2019年の1月に婦人科へ行って妊娠できるかどうかの相談に行きました。
2012年に卵巣嚢胞の手術をしてからは、ホルモン調整の為にIUDを入れていたので、IUDを取り除く事も兼ねて婦人科へ行きました。その頃には、嚢胞があっても大きくなることがなくなっていました。
婦人科の先生には、次の生理が始まった3日目に血液検査をしに来てくださいと言われました。その血液検査で、主要なホルモンの数値の結果、年齢相応のホルモン値 ですが、妊娠するには、年齢的に難しいと思うので不妊外来の専門医の助けが必要ですと言われました。不妊外来の診療に関しては、あたなの判断に任せますと 言われましたが、そんなことを言われたら、不妊外来に行かないと妊娠出来ないと思い早速、婦人科医に病院と医者を紹介してもらいました。
基本的に、医者は治療方針と薬の処方だけです。
ほかの詳しいことは看護婦さんと話をします。内容は、治療の詳細、注射器の使い方から、処方箋の内容についてです。
予算に関しては、会計の人と電話で話します。受け付けには、会計の人はいません。
2019年の2月に不妊外来の先生に会ったところ、体外受精で、妊娠できる可能性があり、人工授精は、多胎妊娠の可能性があるのでお勧めしませんと言われました。
私は、体外受精を行う心の準備が出来ていないので、ホルモン治療を聞いたところ、年齢的に可能性が低いので勧めませんと言われました。そして、体外受精の論文とテキストブックを渡され、これを読んでおいてく下さいと言われましたが、私は、違う病院を探し始めました。
この頃、同時に家で排卵日の予測をする為に、毎晩尿検査を自宅でしていました。幸いアメリカでは、100回のテストキットが15ドルくらいで買えるので負担ではありませんでした。
2019年の4月に小さなクリニックに行きました。
先生とカウンセリングをしたときに、体外受精は、考えていないのでホルモン治療でお願いしますと話しました。この先生は、私達の気持ちを優先してくれました。
そして、クロミフェンと排卵誘発剤を使用する治療を始めました。仕事に行く前に朝一番に病院行って卵胞の大きさを超音波で検査し、タイミングを見て誘発剤 を打つのですが、1度目は誘発剤を撃つ前に卵胞が大きくなり排卵してしまったので、次の月まで待つことになりました。私の生理周期は、28日周期よりも短 いため、次を待つジレンマはあまり無かったのは幸いです。
4月の下旬には、2度目の治療が始まり、誘発剤を撃ち排卵させることができました。ところが、排卵痛は誘発剤を打たなくても多少のの痛みであったのですが、誘発剤では物凄い痛みを伴いました。
その為、医者に言われた通りに性行為は、出来るはずもないわけです。
そして、医療費の問題が出てきました。アメリカでは、医療保険は、自分の雇用主によって保険会社が負担してくれる率と治療内容が異なります。
また、病院に行くだけで治療費とは別に毎回$25払います。治療費は、保健会社が大体80%を負担してしてくれます。ですから、保険会社が支払った後に病院から私の元に請求書がきます。
病院によって、治療費が異なるので、請求書が届くまでいくら払うかは、わからないのです。
私達は、子供を産むために一番優位な保険を選んだのですが、いろいろな規定があり、このクリニックは私達が持っている保険ではカバーされず、全額自腹という事が請求書を見て知ったのです。
一度の超音波検査の費用は、全額自腹ですと$450です。その他、設備費もかかります。一回のサイクルで$1000の自腹です。薬も、保健適応外から処方された薬は自腹です。
保健会社に連絡してしたところ、このクリニックは、あなたの会社のカバーする病院ではないので、不妊治療をするのであれば、ほかの5つの病院が保険適用とされています、との回答でした。
仕方なく、私たちは、5つの病院の中から、通勤途中にある病院を選びました。
5月には、新しい病院でカウンセリングをしてもらいました。
もちろん、体外受精を勧められました。体外受精をする気持の整理は、まだついていない状態でした。しかし、ここでも、年齢的には難しいですと言われました。
そして、また同じく生理三日目の血液検査をして、生理5日目には、子宮の状態と子宮管のつまりを検査しました。そこで、子宮にポリープがあると言われました。
帰る前に手術の予約をしていって下さいと言われたのですが、とにかくアメリカは、進むのが早いんです。考える時間や気持の整理をする時間なんて与えてもらえないのです。
5月の下旬にポリープを取る手術をしました。6月は、感染症の予防のためと、子宮をお休みさせるということで、子作りは、お休みです。
そして、この頃、病院から鍼治療を進められ、病院と提携しているところへ鍼治療に通い始めました。
6月下旬に、病院で先生との2回目のカウンセリングをしました。
もちろん、体外受精に進むかどうかの話をされました。私たちは、体外受精へは積極的ではないと伝えました。これまでの病院でも同じなんですが、私は、なぜ妊娠できないんですか?と聞くと、年齢です、といつも同じ回答です。
同じ年齢でも、妊娠できる人がいるのに何故出来る人出来ない人がいるんですか?っと聞くと、数値を言われます。
薬の量も、年齢とホルモン数値で処方されます。先生に、薬の効きは人によって違うと思うんですが、何故この量なんですかと聞くと、これが基準だからですと言われます。
基本的に、基礎体温を見たり、わたしの体調ではなく、毎月、どうやって多くの卵子を取るかです。質よりも、量です。
基本的に、不妊外来にくる35歳以上の女性は、体外受精か、人工授精をする事を決めてきます。
私達みたいに何か良い選択肢を医者が提案してその中から私達が選ぶと思い病院へ行くと、医者は、体外受精を考慮していないなら人口受精をして下さい。赤ちゃん欲しいんでしょ?って言う話になります。
なので、帰る前に、人工授精の手続きをして帰って下さいと言う話になりました。
予め、保険会社に連絡をして、人工授精は保険適応か、どのくらいカバーしてくれるかを聞いておいたので、金銭的には、負担が軽いのと、病院へは、体外受精よりも、行く回数が少ないので、人工授精を決意しました。
ここまでくると、体外受精の覚悟もせざるを得なくなってきました。
なので、体外受精の大まかな説明を受けるために、看護婦さんとのカンセリングを設定してもらいました。
そこで、薬のリストを貰い、大まかなスケジュールを教えて貰いました。
体外受精は、採卵まで、一日置きに病院へ行って超音波検索と血液検査ををしないと行けません。
病院には、仕事に行く前によるとしても、ほぼ毎日病院にいかないといけません。医者には、6回は採卵をして、卵子を凍結し、まとめて体外受精をして、遺伝子検査で異常のないものを移植します。
保険は、適応すると言っても、限度額があります。20000ドル以降は、すべて自腹です。一度の体外受精の費用は、12000ドルです。その他、薬は、15種類の注射と薬を購入しないといけません。
これも、病院ではなく、私が保険会社に連絡をして、購入する前に、一つ一つの値段を保険適用額を確認し、限度額を越えた後、自腹負担を計算しなくてはいけません。
保健適用は15000ドルまでです。それ以降は、自腹です。一度の体外受精に必要な薬は、保険を全額使ったとしても、自腹で残り8000ドルの負担です。その他、凍結卵、遺伝子検査は保険適応なので10000ドルの追加料金が必要となります。
人工授精に必要な薬は、特別な薬局に電話をして、薬を自宅へ送って貰います。保険が適用されたので、薬代金は合計で200ドルくらいでした。
7月に入り、いつもの通り、血液検査と超音波の検査で卵胞の数を確かめます。わたしは、いつも8個くらいの卵胞で、看護婦さんから平均値より少ないです、ホルモン数値は、エストロジェンが高すぎますと言われます。
そして、生理五日目に再度血液検査と超音波検査で卵胞を確認した際に、クロミフェンを飲み始めるように、言われました。そして生理7日目に再度検査で、確認したのち次は、違うホルモン注射を始めます。
自宅で、自分で注射をする事2日。再度、病院へ行き、状態を見ます。そして、指定された時間に夜自宅で、排卵誘発剤を撃ちました。次の日朝7時には、病院へ行き、人工授精をおこないました。
その後、プロジェストロンを補うために、妊娠確認もしくは、生理が来るまで使用を続けます。
人工授精をしたのち14日目に血液検査して、妊娠の確認をしましたが、結果は、陰性でした。
そして、次のサイクルの予約を勧められ、次のサイクルがダメだったら、体外受精に移行して下さいと看護婦さんから言われ、私はとっても、不愉快でした。
成功しないと思っている治療を行うことは、精神的にも時間的にも、苦痛なのです。
私たちは、不妊治療を受けることをやめました。
8月に入って、漢方薬と鍼灸師を探し始めましたが、なかなかアメリカでは難しいです。
9月に日本へ一時帰国する事があったので、祖母が漢方薬を萩原薬局でもらって良く効いたと言うのを覚えていたので、母に頼んで、萩原薬局に連れて行って貰いました。
幸いにも、萩原先生は、お店にいたので、カウンセリングを受ける事ができました。丁寧に話を聞いてくれ、体の状態を把握して貰い。漢方薬を一ヶ月分処方して貰いました。
アメリカへ戻ってからは、薬がなくなる前に、萩原先生にカウンセリングの予約をお願いし、その時に基礎体温表を見て貰いました。
飲んで、数週間で、便秘は解消され体に変化が見られました。おりものの量が少し増え、ホルモン剤を使わなくても、排卵日前には、オリモノが増えてくれました。腰痛もだんだん良くなってきました。
イライラすることも、無くなりました。
漢方を飲み始めて、2ヶ月目の10月には妊娠する事ができました。
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