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漢方ブログ

第10話 五月病 ウツ? 漢方編

2009.04.29

四月も後半に入りゴールデンウィーク前後になると、よく耳にするのが、”五月病”という言葉。単なる倦怠感のように思われがちな五月病ですが、れっきとしたストレス疾患です。心の病気なので、誰もが発症する可能性があります。憂鬱な気分やヤル気がでないことに加えて、身体的症状として眩暈、目のかすみ、手足のしびれ、肩こり、食欲不振、疲れやすい、朝起きられない、動悸・息切れ、不眠、顔のほてりなど。精神的症状として、不安感、記憶力の低下、イライラなど。これらの症状がある方は要注意です。ところが最近では五月だけではなく一年を通してみられるようになってきました。ストレスの多くなってきた世情からかもしれません。今回はそんな方に朗報の症例です。
患者は16歳の男子です。中学一年生の冬から朝に起きられなくなる。中学二年生の時学校には行けるが、メンタルクリニックに通うようになり、鬱ではないかと診断された。中学三年生の時、昼ごろに起きだし学校に通う日々が続く。その後、インターネットの情報により「自律神経症ではないか?」と思い中学三年生12月から他店にて一年間漢方薬(半夏瀉心湯、平胃散、柴胡桂枝湯)を服用した。朝に起きられるようになり、高校にも通っているが、依然として朝は気持ちが悪く悪心があり、最近悪化したので来店。
症状を聞いてみたところ、朝に気分が悪いのが悪化し、頭が重い感じがする。食欲はあり、便は緩めで軽い腹痛がある。体はダルイのでヤル気がでないと。学校には行きたいが行く気が出ず、午後からヤル気が出てくる。寝つきは睡眠導入剤を服用しているので良いが、0時から7時位まで寝るが朝に起こされても起きられない。足冷えは無く、暑がりだが汗はかかない。緊張しやすく心配性(特に新しい事、初めての事に対して)で、外出すると尿が近くなるとの事。
これらの症状に対し、漢方薬で気力を高め、頭の症状を改善できるAと、胃の中の痰飲といって吐き気を起こす余分な水分を取り除くBを飲んでもらうことにした。
10日後に様子を聞いたところ、 悪心、腹痛、頭の重い感じ、気力が前より良くなり、朝も自然に起きられるようになった。1ヶ月後には病院の睡眠導入剤の服用もやめる程に回復し、その後漢方薬を減らす段階に入っている。

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