漢方ブログ
第63話 薬物依存症からの離脱を漢方で
2011.11.03
過去には覚せい剤までやってしまった患者であるが、今まで睡眠導入剤、抗不安薬、統合失調用薬を処方されており、薬物依存を治す施設では、このままいても無理だと自身で悟り、治療を願って当方に来た。遠くから来た人なので、知り合いの施設に入居していただき、対応することにした。不安、不眠、動悸、うつ、吐き気、悪心、足の痺れがあるが、まず2日分の漢方薬を投与した。持参した新薬も来た日ででなくなるということで、一気に止めたいという本人の希望もあり、また薬の内容からみても漢方で対応できると判断し、漢方のみに切り替えることにした。翌日の昼に様子を聞くと、夕べは短いが初めて新薬に頼らずに眠れ、足の痺れもなくなり、不安や気分の落ち込みもないという。また、吐き気や悪心もなく、非常に安定した精神状態で過ごせている。
どれほどの期間で、平人になれるか楽しみである。