漢方ブログ
第69話 幼児期からの偏頭痛が漢方で治るなんてと感激しきりの患者さん
2012.03.28
患者の41歳の女性Aさんは、最初はニキビがひどく、色々な所で治療もしたのですが治らず、困って当方へ相談に来られました。ニキビも普通のニキビではなく、根が深いしこり型で、跡になるような性質の悪いタイプでした。当方の治療をしていったところ、いつもできるニキビも平らになり、瘢痕にもならずに、きれいになってきたのです。そこで、この際だからと、一年中悩まされ続けている、アレルギー性鼻炎も治したいと相談されたのです。小青竜湯を従来飲むと鼻炎にはいいけれど、どうもニキビが悪化することと、胃の調子が良くないとおっしゃいます。それはそうでしょう。麻黄が入っているので、ニキビは出るでしょうし、胃にもさわりますと説明し、当方で漢方薬をお造りしました。すると、こちらも飲んでからというもの、全くかゆみもくしゃみもなりを潜めたのです。ご本人は大喜びです。しかも、肌も胃の調子もいいのですから。そこで、彼女は切り出しました。
「幼児期からの偏頭痛って治りますか?」と。「大丈夫ですよ。」と返事をし、漢方薬の最初の二週間服用で、痛み方が今までと違うと感じていただきました。45日も経った頃に、頭痛をさらに軽減するために、訳を説明してある薬草を加えたのです。これは、私が漢方の運用で発見したものです。前回の症例の、ひどい偏頭痛の人にも使って良かったものなので、効果はあると確信していました。頓服で出し、痛いときにどの位効くかを見て欲しいと伝え、試してもらいました。痛くてたまらないときに、一服で劇的に痛みが止まったのです。本人は、またもや感激の上の感激・・・こんなに永く治らなかった偏頭痛がほとんど一服で止まったのです。ちなみに、葛根湯や呉しゅゆ湯ではありません。今は頭痛の漢方薬も様子をみながら、減らす方向に向かっております。