漢方ブログ
第77話 1週間治らない風邪を、体に合わないという漢方1服で完治
2012.10.09
70才の女性で、7日前から、熱くなったり寒くなったりして、更年期みたいな症状と思っていたが、頭痛や胸痛、背も痛み、熱くなると汗もかくので、風邪ではないかと電話をしてきた。漢方が好きな方で、ほとんどの病気を漢方で対応してくれと、何でも相談し頼りにしていただいている人である。ところが、この方、柴胡剤は私には合わないと以前から事あるごとにおっしゃっていた。「柴胡桂枝湯はどうですか?」とお聞きすると、「飲むと眠れなくなる。」と即座に返事が返ってきた。「そうですか?」と返事はしたが、どう考えても処方は柴胡桂枝湯である。本人に、柴胡桂枝湯が手元にあるかと聞くと2包だけあるというので、1包飲んで様子をお聞かせいただくように伝えた。翌朝経過を聞くと、「すべての症状がうそのようにとれました。」と喜んでおられた。漢方はその状態に飲んで初めて効果が出るもので、合っていない時に服用しても、効果がでないばかりか、不快なこともおこるものである。ちなみに、柴胡桂枝湯は、以前内科の先生からもらったものだそうだ。