漢方ブログ
第40話 病院の薬がまったく効かない白血病の患者の咳
2010.12.30
骨髄移植後、ステロイドを服用している若い女性患者であるが、抗生物質、袪痰剤、中枢性鎮咳剤など5・6種類の薬を飲んでいる。しかし、一向に咳が止まらない。会話をしたり、気温の変化・・・寒いと悪化し、タンがのどにからんで、出てこないのである。しかも、鼻水も出ており、鼻炎も併発している。この鼻水は寒さによって喉に回って降りてきて、さらにのどにからみやすくなる。この状態から、熱を出すといつも入院ということになる。5・6種類の薬で咳が止まらないのに、同じように薬は何ヶ月も処方されているのである。肺の寒熱狭雑証として、漢方薬を5日分処方した。その結果、8割位咳は止まり、会話をしての咳き込みも減り、あの頑固なタンのからみも楽になったのである。その後、漢方薬を飲まないと、体調が悪化することをハッキリ自覚するので、現在は漢方薬をしっかり飲むように心がけている。