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第35話 肺ガン患者の39度の熱が一服の漢方薬で解熱

2010.11.29

 11月27日の土曜日の夕方に70過ぎの肺ガンの患者が熱を出していると入所施設から電話が来た。
そもそも、肺ガン患者が一番気をつけなければならないのは、肺ガンよりも肺炎で亡くなる危険の方が多いのである。抗癌剤などを受けていると免疫力の低下から、病原菌にやられることが多くなる。
 付き添いの人に質問をする。結果は、食欲なし・・ほとんど食べていない、呼吸困難・・・左肺がガンで犯され機能していない・・・酸素吸入中である、悪寒あり・・・関節痛はなし、汗は・・なし、顔色は・・・悪い、咳は・・・なし、タンは・・なし。尿はオムツなのでわからないという。便通あり。足は冷えるかどうかさわってもらうと暖かいという。まだ少陰病までは達していない。
 あの忌まわしい間質性肺炎をさんざん起こした医師たちは、小柴胡湯など怖くてもう使えなくなってしまった。本来使うべきでない患者に投与して起こった事件であり、漢方がわからない医師なら使わないほうが患者が救われるというものである。
 さて、この患者は肺の津液(しんえき・・・必要な水分)を損傷したために呼吸が余計苦しくなったと考えられる。
また食欲不振は寒邪によって脾陽が損傷された症状である。
 よって、少陽病、肺の津液不足に脾陽虚を兼ねる証と判断し、40kgの体重なので、柴胡桂枝乾姜湯を成人量の5分の3のエキスで2日分投与した。
 翌朝、日曜日であるが念のため施設に朝早く電話を入れた。結果は、36℃に解熱していた。

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