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これからの乾燥する時期に目立った症状のでてくる血虚証(けっきょしょう)について

2014.11.18

漢方でいう血(けつ)は髪の毛や肌や爪などを栄養しています。『けつ』と呼びますが、ほぼ血液と考えて良いのですが、全く一緒ではありません。どこが違うかといいますと、漢方では血には精神が宿っていると考える点でしょうか。
血を病むと、不安になったり、眠れなくなったりするのです。ですから、漢方では不安感があったり、夜に眠れない時には、血を治療することで不安や不眠を治すのです。
面白いですね。確かに、睡眠薬を飲んで眠ったり、抗うつ薬で不安感を鎮める人もいますが、飲み続けなければならない人がいます。
ところが、漢方で血を治療すると、そのような薬が止めていけるようになるから不思議ですね。病気の根っこに作用するからでしょう。ということは、睡眠薬や抗不安薬は根っこに作用していないので、症状を抑えてくれてはいますが、治しきらないともいえますね。
さて、これからの時期には、肌の乾燥や乾燥から来るかゆみがでやすくなります。
血(けつ)の力は、肌や爪、髪の毛に栄養を与え、みずみずしく保つ役割をしています。また、血ですので女性では当然生理の出血にも関与しています。
 血の力が弱いと、肌の潤いが不足し、乾燥するようになり、カサカサしたり、ひどいとガサガサした魚鱗癬という魚のウロコのようになる人もいます。爪は血によって育ちますので、血の力が弱いと伸びることができずに、じきに割れてしまいます。髪の毛に枝毛が多くなったり、抜け毛が増えたり、クシの通りが悪いのも血の力の弱さからきます。
 そして、更に重要なことは、血の力が弱いと月経血が薄くなったり、月経周期が長くなったり、ひどいと不妊症になってしまうこともあるのです。他には、顔色が悪い、クラクラとしたメマイがする、たちくらみ、目がかすむなどがみられます。更に肌が乾燥する人は、温まったりすると痒みがでてくるのもつらいものです。アトピー性皮膚炎や湿疹で乾燥傾向がある人も、血の力の弱さが下地にあるからです。漢方では、血の力を増すことで痒みが止まってくるのもうなずけることですね。

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